素人探偵とプロ探偵との違いが最も現れるのは素行調査です。
素行に必要な地理的能力、非常時に必要な判断能力、証拠収集に必要な撮影能力。これらの能力は素行調査に必要な能力のほんの一部ですが、素人探偵が1日や2日の研修で得られるものではなく、経験によってのみ養われるものです。
大阪の探偵、アイ・エス・イー調査事務所では、経験豊富な調査員のみが素行調査にあたっております。
大阪を始め関西地区から日本全国まで調査を承ります。
素行調査に欠かせないもの、それは尾行です。
「尾行調査なんて簡単でしょう!?」だって、後をつけていけばいいだけなんだから」
なんて声を時々耳にします。はたしてそうでしょうか?
▶ある男性の素行調査◀ | |
目的は仕事を終えた後の対象者を尾行し接触する女性を確認し、その女性の帰宅先を判明させることです。 調査としてはごくシンプルなものですが、この調査にあたった調査員の目で経緯を見てみます。 |
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【対象者の行動】 会社を出た対象者は歩きだし、暫くくねくねとした商店街を歩いた後、大通りに出て走行中のタクシーを拾い乗車し、タクシーは発進しました。 |
【調査員の行動】 いきなりピンチとなります。 当然タクシーの利用も想定して車両は用意していますが、車の入っていけない商店街を通られては調査車両がついていけません。後に続くタクシーがあれば、調査班もタクシーを拾い尾行を継続しますが、無ければ・・・・走るしかありません!全力疾走で追いかける調査員を救うのが少々渋滞気味の交通事情です。10分以上に及ぶ全速力!めげそうになりながらなんとか追いつく事ができました。 |
【対象者の行動】 タクシーを降りた対象者はある百貨店の中に入っていき、店内の喫茶店に入りました。 同店で女性と合流、楽しそうに会話をしています。 |
【調査員の行動】 なんとかタクシーを降りるところまで追いかけることのできた調査員は、対象者が喫茶店に入るのを確認後荒い呼吸をなんとか鎮め、何食わぬ顔で同じ喫茶店に入ります。 喫茶店での2人の様子や会話の内容を確認する為に動きます。 |
【対象者の行動】 喫茶店を出た2人は百貨店の中を歩き回ってウィンドウショッピングを楽しみます。 |
【調査員の行動】 このケースに於いて男性が一緒なのでまだましですが、百貨店等で1人でウィンドウショッピングの女性対象者は尾行しずらいです。 陳列された商品が視界を遮り、フロア全体が交差点のような構造になっている場合が多く見られます。一瞬目を話すだけで見失いかねません。その上対象者はあれこれ考えながら歩き回る為、いきなり行動が変わることもしばしばです。 「あっちににいい商品がありそう」と急に方向転換します。 また「やっぱりさっきの商品がいいかな!?」と突然Uターンします。 とどのつまり、女性対象者が下着売り場に入られたら最悪です!男性調査員が同じように中に入るわけにはいかず、極力店外より対象者を監視する事になります。 |
【対象者の行動】 40分程店内を歩き回った2人は、百貨店を出てタクシーを拾いました。 |
【調査員の行動】 大型百貨店の出入口は何か所もあり、どこから出るかを予め予測して車両をスタンバイする事は不可能です。 調査員は再度ピンチになりましたが幸いにも大通りで客待ちしているタクシーを拾う事ができました。 |
【対象者の行動】 2人はホテル街の近くでタクシーを降りました。 その後会話しながらホテル街を歩き回りますが、結局ホテルへは入らず再びタクシーを拾い走り出しました。 |
【調査員の行動】 今度もタイミングよく後続のタクシーを拾うことができ、尾行を続行します。 |
【対象者の行動】 2人が乗車したタクシーは、黄色信号を加速して突っ走り通過しました。 |
【調査員の行動】 この状況で調査員が乗車したタクシーは、已む無く停車してしまいました。 このような場合、タクシーの運転手に信号無視をさせるわけにはいかず、仕方なくタクシーを降りて再び全力疾走します |
【対象者の行動】 駅前に停車したタクシーから女性だけが降りました。 |
【調査員の行動】 この時点から女性の帰宅先確認の為、女性の尾行に切り替えます。 |
【対象者の行動】 対象者と別れた女性は駅に入らず近くのパチンコ屋に入りました。 店内で煙草を吸いながらパチンコをしています。 |
【調査員の行動】 男性と別れた女性の挙動が変貌するのは有りがちなことで、男性と会っている時に吸わなかったのに、くわえ煙草で眉間にしわを寄せながらパチンコをしています。 このようなケースは相手男性が年配で金持ちな場合によく見られます。 |
【対象者の行動】 3時間程パチンコをした女性は、同店を出て駅に入り電車に乗りました。 |
【調査員の行動】 時刻は19:30、調査員は尾行を続行します。 |
【対象者の行動】 とある駅で電車を降りた女性は駅前に停めていた自転車に乗り、走りだしました。 |
【調査員の行動】 今日はよく走ります。でも仕方がありません。最後の力を振り絞り追いかけます。 何とか追いつき女性がマンションに入って行く姿を確認しました。対象者がエレベーターに乗る瞬間に何気なく同乗しました。対象者は先に5階のボタンを押していましたので6階を押しました。(何階でもいいのですが・・・) 5階で降りた対象者の行く手を確認、部屋番号を特定しました。 これはあくまでも一例で、様々なパターンに瞬時に対応していかなければ、素行調査は成功しません。決して簡単なことではない事を少しでもご理解頂ければ幸いです! |
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素行調査を行う上で徒歩尾行は基本的な調査手法と言えるでしょう。尾行、追跡を行いその過程を記録し撮影、証拠収集するのが素行調査です。徒歩尾行で調査対象者に警戒心が無い場合、まず見失う(失尾)ことはありませんが、徒歩尾行で注意するのがタクシーの存在です。 タクシーの待合所等でタクシーに乗車すれば調査員も同じくタクシーに乗り追跡は可能なのですが、通行量の少ない道路で対象者がタクシーに乗ればそこで追跡困難になる可能性があります。これを回避するには依頼者の事前情報(よくタクシーを利用する等)が重要になります。 探偵の尾行、追跡は依頼者の詳細な情報と調査経験をもとに判断することで最終的な証拠収集(撮影記録収集)を得る良い結果に繋がるのです。 |
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素行調査の車両尾行は都会よりも地方の方が難しい場合があります。 都市部の車両尾行はバイクを導入する場合がありますが、都市部と違い地方だとバイク利用者が少なく、逆にバイクが目立ってしまう可能性があります。素行調査では現地の状況を充分に把握して適切な人員、調査機材、調査車両の配置を行うのも探偵の腕の見せ所と言えます。 |